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2019.05.20 メンタル

死にたいと想う

 

 

 

50代の男性は、

会社を起業したものの倒産してしまい

相談電話の最初の言葉は 「死にたい。」

 

 

その声に、力があって冗談めいていたから

私は 「どうやって?」 と聞いてみた

 

 

 

すると男性は、力のある声で

「首を吊るか、飛び込むか。」 と端的に答えた

 

 

私は命を絶つ方法の相談なのかと思って

「ご相談されたいい内容は?」 と聞くと

 

男性は 「前向きになれる方法を教えてほしい。」 と言った。

 

 

 

 

 

私 「既に、前向きじゃないですか。」

 

彼 「そうですか? どうして?」

 

私 「前向きになる方法を知りたがっているもの」

 

彼 「そうですか。会社倒産してから鬱になり薬も飲んでます。」

 

私 「鬱病は、あなたの勘違いです。」

 

彼 「勘違いですか?」

 

私 「はい。勘違いです。」

 

彼 「なら、どうして落ち込んでしまうのでしょうか?」

 

私 「不安があるからです。」

 

彼 「不安...」

 

私 「あなたの今一番の不安は?」

 

彼 「仕事が見つからないこと。」

 

私 「経済的な不安ですか?」

 

彼 「そうです。」

 

「仕事は、高望みしなければいくらでもあります。どんな仕事であっても、仕事をすれば最低賃金は収入になります。1ヶ月働けば十分生活ができる収入が得れます。計算してみてください。」

 

彼 「そうですね。」

 

私 「選り好みせず、仕事探しをしてください。」

 

彼 「はい。仕事探します。」

 

 

 

 

 

電話は3分もかからず終わった。

きっと男性は、死にたいと言えば止めてくれると思ったのでしょう。

 

 

でも私は知っています。

自ら自分の命を絶つ人は誰かに相談なんてしません。

 

瞬間的に命を捨てる覚悟をしたり、

死ぬ選択肢しか持っていなかったり。

 

誰かに相談したり話す時間も意味もないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

韓国の「カシコギ」という本の一節に

あなたが虚しく過ごした今日という日は、きのう死んでいったものが、あれほど生きたいと願ったあした

 

 

生きる意味は永遠のテーマですが、

この言葉は、常に自分に向けていたいもの。