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いい弁護士とは?

ライフ弁護士 横井貞夫

いい弁護士とは?

私は弁護士を始めて36年になります。

弁護士は、依頼者の味方であります。依頼者にとってベストな解決が何かを必死になって考え尽くす弁護士がいい弁護士です。その為、依頼者と弁護士の「相性」はとても大切なものです。熟練した弁護士といえども,相性が合わないと,最善の努力をし続けるのは困難ですから。

依頼者にとってのベストな解決策は,依頼者の価値観や思想、置かれた状況によって異なります。ベストな解決策かどうかは,個人的なもので,主人公である依頼者しかわかりません。弁護士は提案するだけで,頼者がベストな解決を見つけ出し,納得し,決定します。

依頼者にとってのベストな解決策を考えるには、ヒアリングが最も大切な作業となります。それには相性というものが大きく影響します。相手が依頼しようと思う弁護士でも,気の合わない人には,質問されても正直にしゃべりたくありませんから。

弁護士は,法律の専門家であり,依頼者のために、法律的に妥当な解決策を提案するのが仕事です。しかし、法的解決が,依頼者の立場から見て,常にベストな解決ではありません。法律的に間違いのない解決策でも、依頼者のその後の人生においても,それがベストな解決であるかどうかという視点で解決策を考える必要があります。また、その時ときその時の損得で考えれば解決は簡単ですが、将来を見据えて,本人の真意に沿った解決であるかどうかが問題となります。

弁護士選びの最初の基準は,自分と相性が合うかです。依頼者から見て話したくなるような弁護士かですか。話がしにくい弁護士は,避けましょう。時間のむだです。

 

次に,相性が合う弁護士でも,良い弁護士かどうかをどうやって見つけるかの方法の一つをご紹介します。それは,弁護士に嫌われる依頼者になることです。依頼者が弁護士のご機嫌を伺うのはまちがいです。費用を払うのは依頼者ですから。お金を払うのに,なぜ弁護士のご機嫌をうかがう必要がありますか?

弁護士に嫌われる依頼者とは,弁護士によく質問する依頼者です。弁護士からのヒアリングで尋ねられる一方の依頼者は不快な気分になるでしょう。それが逆の関係だったらどうでしょう。弁護士が依頼者の事を考えているのか,何を考えているのか、どのように解決しようとしているのかを質問して,弁護士の説明が理解でき,納得できるか,自分に問いかけてください。

何故その解決策を提案し,何故その解決策があなたにとって良いのかのその理由を質問し、それらにきちんと説明出来る弁護士であるか確認してください。弁護士を選ぶのは依頼者であるあなたですから。弁護士に嫌われて受任を断られたら,別の弁護士を探せばよいのですから。弁護士を雇うのは依頼者です。納得できない弁護士に多額の費用を支払うのは,お金を溝に捨てるようなものです。

依頼者が納得できないのは,事件のことが分かってもらえないからでなく,自分を分かってもらえないからです。依頼者のことが分かっていない弁護士に,依頼者にとってベストな解決策を提案できるはずがありません。

依頼者のことが分かるとは,弁護士が,依頼者自身が整理できていない心の中をうまく整理し,理解することです。いい弁護士は,ヒアリングしながら,依頼者の心の中を想像できる弁護士です。

依頼者は,法律的知識は,ネットなどで調べればすぐ知ることができます。弁護士は,法律の専門家でから,依頼者が知りたい法律知識はいくらでも説明できます。しかし,依頼者は,自分の気持ちを整理できないので,どうしたらいいかを弁護士に相談するのです。自分の気持ちを整理したく解決を求めてくるのです。気持ちの整理がつけばベストな解決策は,自然に決めることができます。弁護士との会話は,自分の気持ちを整理するおしゃべりの時間です。

 

私は,依頼者の気持ちを理解し,その整理を手伝うことが,弁護士の最も重要な役割と考え,36年間仕事をして来ましたが,世の中には,これまで出会ったことがなかったという方もおられますので,依頼者の気持ちが分からず,いつまで経っても,いい弁護士になれません。