60代のご夫婦の住宅は
雨漏りもあり老朽化していて
リフォームをお考えでした。
当会で提供している住宅診断をご希望されたけど
診断はお家の中からもさせていただくので
奥様から 「診断は家を片づけてから」
それから1年半
末っ子の娘さんのご結婚が決まり
いよいよ夫婦二人の生活になるので
本格的にリフォームしたいというご主人からのご連絡
ご主人のご相談は、
物が捨てられず片付かない家のご心配。
奥様とお家の片付けについてお話ししたところ
義父母の荷物や戴き物、子どもの想いでの品etc...
それでも奥様の希望はスッキリしたスペース。
2階建て45坪の住宅は義父母が建築した
築50年になる住宅
住宅診断をして家の状態が把握できてるわけじゃないけど
築年数から想定する使用材料や建築技術、
住宅の現状や奥様の悩みを聞きながら
リフォームしても相当な金額になりそうだし
夫婦二人のコンパクトな平屋にしてはとご提案。
建て替えをするには一旦、仮住まいに引っ越ししなくてはいけないので、仮住まいは次に建築する面積と同じ広さの賃貸を借りていただき、次の家に持っていきたいものだけを出して、仮住まいの賃貸に持っててもらうよう奥様にアドバイス。
元々の住まいに残されたものは
買い取り業者さんに依頼して
引き取りいただけるもののみ処分。
その他の残された荷物は
解体した建物と一緒に廃棄。
半年後、20坪のご夫妻の住宅が完成しました。
お礼の電話をくれた奥様に
「捨ててしまった物に未練はないですか?」と聞くと
奥様の答えは想定外に
「何があったか忘れてしまった」 でした。
捨てられずに何年も悩んでいた奥様からは
捨てた荷物のことはそのワンフレーズで終わり
後は、今の生活の話題ばかり
「36年ぶりの二人暮らしなの~」
「家の中ではそれぞれの生活があってね」
「ダイニングリビングだけが夫婦共有スペースなの」
嬉しそうに話す奥様♡
夫婦別寝にされ、
それぞれの寝室は自分の希望で作られ
奥様の部屋には、
趣味のパッチワークスペースがあるそうで
ご主人の部屋には、
趣味の写真が壁一面に飾ってあるんですって
家事を全くしなかったご主人が
「美味しくないんだけどね」と前置きあり
食事を作ってくれたりもするんだそう。
新たに夫婦のルールもできて
共有スペースのダイニングリビングには、
互いに許可した物しか置かないんだそう。
「だから、なんにもないのぉ~」 と嬉しそうに話す奥様
話を聞きながら私嬉しくなってきて
完成したお家を拝見していないけど
奥様の弾んだ声から映像が浮かんできました。
36年ぶりの二人暮らしは
新婚当時とはまた違った楽しい生活空間
これもありだな!
そう私が教えてもらったご報告でした。