大分県久住町で毎年開かれる
国際有機農業映画祭が今年もやってくる
選りすぐりドキュメンタリー4作品
12月 1日(日)上映
「体験する学び場」の童心回帰農場が
実行委員として開催している映画祭♡
私たちの食卓に並ぶ食材たち
何気なく食べているんだけれど、必ず世界のどこかで誰かの手と想いを通して届けられてることを少し覗いてみることで、自然の大きさや、強さ、人への感謝を感じながら食に向き合えるのではないでしょうか。
人の体は口から入るモノだけで何十年も生き続けていることを日常に追われていると忘れてしまいがち。毎日欠かさず繰り返す食を、もっと深く、もっと楽しむことができれば心も体も豊かになると思うのです。
[上映4作品のご紹介]
カレーライスを一(イチ)から作る(96分)
探検家・関野吉晴は、武蔵野美術大学で一風変わった課外ゼミ活動をしている。通称「関野ゼミ」。
そんな関野が2015年に始めたのが、「カレーライスを一から作ってみる」という試み。
野菜や米、肉、スパイスなどの材料をすべて一(イチ)から育てるというこの途方もない計画に、学生たちと取り組んだドキュメンタリー。
トマト帝国(70分)
南仏プロヴァンス。ある日、慣れ親しんできたトマト工場が中国資本に買収された。その後、工場に届いた原材料のトマトは、中国から輸入された青いプラスチック容器に入った濃縮トマトになっていた。
中国に飛んだ監督は、新疆ウイグル自治区の広大な農場で栽培される加工用トマトに出会う。
あまりトマトを食べない中国が、なぜトマトを作りをして濃縮加工までして輸出するのか。
そこに浮かび上がってきたからくりとは…。
現代の世界的なトマト産業の現状が明らかになる。
トマト缶の生産と流通の裏側を暴き、フランスで最も権威 あるジャーナリズム賞「アルベール・ロンドル賞」を受賞した書籍『トマト缶の黒い真実』をドキュメンタリー化した作品。
たねと私の旅(87分)
米国やカナダに遺伝子組み換えの表示義務がないことを疑問に感じた一人のカナダ人女性が、その謎を解こうとしました。
彼女の名前はオリーブ。
彼女の母親は食に関心が高く、毎年自ら採った種をまき、野菜を育て、子どもたちに自分たちが食べているものの背景を知る大切さを教えていたのでした。
オリーブが19歳で実家を出て、初めて店で食材を選ぶようになったとき、食料品店で売られる出自のわからない食品に戸惑ってまった。それは母が長年あたりまえのように食を届け語り続けたことが理由になっていた。
「なぜ、遺伝子組み換え食品に表示義務がないのか…」
答えを求め、オリーブは旅にでる。取材開始から10年の歳月を経て、見えてきた真実とは。
山懐に抱かれて(103分)
岩手県の山あいで、酪農を営む大家族の24年間を追ったドキュメンタリー。
岩手県下閉伊郡田野畑村で5男2女と夫婦の9人で暮らす吉塚さん一家。父の公雄は「みんなが幸せになる、おいしい牛乳をつくりたい」という思いから、牛を完全放牧し、限りなく自然に近い環境で、草だけを餌に牛を育てる安心安全の「山地酪農」を実践した。
プレハブの家でのランプ生活、大自然を駆け回り牛の世話をする子どもたち、父と成長した子どもたちとの衝突、仲間たちとともに挑んだプライベートブランドの設立、第二牧場への夢など、実現困難を極める酪農に挑んだ家族たちが歩んできた24年間をつぶさに追いかけた映画。
ナレーションを、吉塚一家の牛乳を永年愛飲している女優の室井滋さんが務めてくださった一本。
[開催のご案内]
【お問合せ】TEL:090-2318-7815(よしだ)
映画祭は、ランチを挟んでドキュメンタリー4作品の上映と、東北大学大学院非常勤講師の結城登美雄先生の講演もあります。
結城先生のプロフィール:
昭和20年旧満州(中国東北部)生まれ。民俗研究家で、現在 東北大学大学院非常勤講師。15年にわたり東北の農山漁村をフィールドワークにしながら、住民を主体にした地域づくりの手法「地元学」を提唱。出版界、演劇界、学者、研究者、建築家などとネットワークしながら、宮城県内及び東北各地で地域おこしの活動を行っている。宮城県宮崎町(現加美町)の「食の文化祭」や、北上町(現石巻市)の「宮城食育の里づくり」ではアドバイザー、旧鳴子町「鳴子の米プロジェクト」の総合プロデューサーをつとめた。雑誌や新聞を中心に農と地域づくりについて執筆中。「芸術選奨 芸術振興部門 文部科学大臣賞」(平成16年度)「第61回 河北文化賞」(平成23年度)等受賞。